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14登場、買いはどれか

9月も2週目の週末を迎えました。この時期の季節の風物詩と言えば、SSK World的にはApple社の新しいアレの発表イベントです。今年は日本時間で9月8日午前2時から行われました。真夜中に起き出してライブで見るかどうか、ちょっとだけ迷ったのですが、結局翌朝以降に各媒体の皆さんに教えていただく(記事を読ませていただいただけですが)ことになりました。もう若くないなぁ(涙)。


大方の予想どおり、今年の秋は「14」の番号を付けた新しいiPhoneたちが発表されました。ラインナップは、「無印」2モデル、Proが2モデルという構成で、数は昨年と変わっていませんが、昨年はiPhone 13 miniという小型の端末があったのが今年は無くなり、代わりにiPhone 14 Plusという大画面端末が登場しています。昨年の「3サイズあるけれど仕様差があって選択に悩む」という状態から、無印・Proともに「標準サイズか、大画面か」という選び方ができるように変わったのは良いことかも知れません。

Proシリーズでは、背面のメインカメラが4,800万画素にアップグレードされてさらにデザイン上の存在感を増していたり、画面隅のフロントカメラやセンサーが「ノッチ」から「パンチホール」に更新されたり…と、見た目にわかる変化がいくつかあります。単にパンチホールになっただけでなく、周囲にアイコンなどを取り込んで伸び縮みする黒い「島」のように表示して、UIの一部として見せようとする「Dynamic Island」の仕掛けは、この会社らしいところかも知れません。内部的にも、メインプロセッサの世代はまたひとつ進んでA16 Bionicとなり、外観はあまり変わらなくとも、中身は年々進歩しているのだな…と感じられます。

ただ、ハードウェアスペックとして眺めてみると、A16 Bionicの処理能力はともかく、既にAndroidスマートフォンには採用されている仕様が結構あります。今回、Proシリーズではスリープ時にも時計などの情報を常時表示できるようになりましたが、これも4分の1くらいの値段で買えるような中堅クラスのAndroid機ですら可能なことです。もちろん、iPhoneユーザーがそれを使えるようになった…という意味はありますが。


一方のiPhone 14(無印)ですが、こちらはおそらく形状ではiPhone 13との区別が付きません…もっとも、先述のmini/Plusについては筐体サイズの差で区別できるわけですが。内容的にもProほどの大規模なアップデートはなく、画面形状はノッチのままですし、カメラの画素数もそのまま。メインプロセッサは「iPhone 13 Proに載っていた」A15 Bionicだそうで、一応機能は向上しているのですが、14 Proシリーズとの間には世代差が生まれたことになります。

もちろん、細かく見ていけばいろいろとブラッシュアップされているのですが、特にiPhone 12・13あたりのユーザーは、わざわざコレに乗り換える意義を感じられないのではないかな?と思います。一方で、古いiPhoneやAndroid機のユーザーから見れば、わざわざ14を買わなくても、値段がこなれた12や13でいいや…という考え方もありそうです。


衝突検知による緊急通報機能

今回、無印・Proともに新しく増えている機能が、緊急時に通報するための仕組み。「自動車で重大な衝突事故に遭ったことをiPhone 14が認識し、自動で救助を要請」する機能が搭載されたのだそうです。これは、衝突したことを加速度や気圧、音などで検知して画面に警告を出し、一定時間内に応答が無ければ緊急通話で連絡する…という仕組みのようです。

既に歩行中などの転倒の検知はできるようになっているはずですが、基本的には同様のロジックですね。ユーザーの安全のために、万が一の事態にアプローチする…という考え方自体は、社会貢献という意味でも好印象です。もっとも、これはAppleの専売特許というわけでは無く、例えばGalaxy Watch4にも転倒を緊急通話で通知する機能が備わっています。

通信回線が圏外の場合に、衛星通信を使ってSOSを発信できる機能も装備されました。今のところ日本ではサービスが提供されないようですが、山奥などの環境では心強い機能になるかも知れません。

衛星通信の際には、端末を特定の向きで保持しておく必要があるのだそうです。思いっきり不便さを感じてしまいますが、緊急時にしか使わないモノのはずなので、通信できるだけでもありがたいと思うべきでしょう。そこの利便性を追求しすぎて、巨大で重い端末になってしまっては本末転倒です。


常に最新の性能と機能をiPhoneで体感したい…という人たちにとっては、iPhone 14 Proシリーズはかなりの満足感を与えてもらえそうです。とんでもなく高価になってしまった価格設定はネックではありますが、こういう嗜好の方々は1~2年でどんどん端末を乗り換えるでしょうから、各通信会社の提供する返却前提の支払いプランを活用するのが良さそうです。

一方、リーズナブルにiPhoneが使えれば良いなぁ…と考える人たちにとっては、先にも少し触れましたが、iPhone 14の登場後も継続販売される旧モデルが狙い目になりそうです。これだけ仕様差が少ないとなると、iOSのバージョンアップで13と14の間に線が引かれることも考えにくいですしね。

実は私も、間もなく2年縛り(というわけでもないのですが)が満了になるOPPO Reno3 Aの「次」として、クルマのカーナビと連携できるiPhoneが気になっています。中古の12あたり、探してみようかなぁ…5G対応でもあるし。まあ、どちらにしてもおサイフの中身に余裕が無いのが最大の悩みではあります。


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