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ThinkPad X13 Gen 6・WWANの重さを考える

相変わらず、新しいモバイルノートPCに何を選ぶかを考えています。先日ご紹介したThinkPad X13 Gen 6 AMDは、私にとって「あきらめる」ものを最小化できる選択の一つであり、非常に魅力的なことは確かです。現時点では、HP Omnibook Ultra Flip 14-fhよりも3歩くらいリードしている感覚でしょうか。

ただ、ちょっと気になるのは重量の話。製品ページに記載されている、最軽量構成での「968 g」という数値が十二分に軽いことには異論の余地がありません。しかし、オプションを選択すると重くなっていくことは確実で、重量の増加をどこまで許容できるのか?という問題も出てきます。それこそ1.2 kgを超えるようでは、何のためにこの機種を選ぶのかわからなくなります。

確実にわかっているのは、バッテリーを大容量の54.7 Wh仕様に切り替えると、重量が988 gからのスタートになること。PSREFのスペック一覧表を見ると、そう書いてあります。ただ、PSREFでは、41 Whの軽量バッテリー搭載だと「953 g以上」という記載になっていて、製品ページ記載の数字より15 g軽量です。コレをどう解釈するのか?という問題があります。

どちらが正しいのかは不明ですが、グローバルなPSREFより日本仕様の製品ページの数字を信じるべきなのだろうな、とは思います。「両バッテリーの重量差は35 g」「日本仕様は15 g重い」という2つの数字を信じるなら、54.7 Whのバッテリーを積む日本仕様は1,003 g以上ということになり、早くも1 kgをオーバーしてしまいます。前途多難だ(汗)。

41 Wh仕様だと35 g軽量になるわけですが、動作時間は54.7 Wh仕様の約4分の3になるはずです。PSREFに載っている動作時間から計算すると、JEITA測定法 3.0の動画再生が10 時間台ということになりますから、「まる1日(8 時間)余裕で動けるバッテリー」という条件を満たせるのか、ちょっと危ういレベルになってきます。ここは、やはり大容量を選んだ方が良さそうです。


他に、現在選択したいオプションの中で重量の増加が大きく影響しそうなのが、ワイヤレスWAN(以降「WWAN」)とタッチパネル画面です。タッチパネル画面については以前も重量差を考えたことがありますが、具体的なパーツの重量などの情報があるわけでもなく、「100 gは増えないだろうな」くらいのことしか言えません。一方で、「7月中旬から」と販売時期が示されているWWANについては、具体的な判断にたるだけの情報が集まりつつあります。

レッツノート・CF-SV8を購入したときには、LTE対応のWWANを内蔵したときの重量の増加はたったの5 gでした。にわかには信じがたい数値かもしれませんが、M.2スロットに搭載されることが多いWWANモジュールは、SSDよりもずっと短いサイズのものが主流で、重量は1gそこそこでしょう。アンテナも、基板やフィルムなどにプリントされたもので、数グラムで収めることは十分可能なはずです。

実は、ThinkPadについては、サポートサイトから製品を構成しているほとんど(もしかすると全て?)のパーツを個別に購入することが、公式にできてしまいます。そこには各パーツの写真も載っているので、大まかなイメージを掴むこともできます。ThinkPad X13 Gen 6 AMD(21RM)のサービス部品一覧を見ると、WWANモジュールも、WWAN用アンテナも、CF-SV8の頃の私のイメージとほぼ同じビジュアル。WWANモジュールの金属シールドがちょっと重そうな気もしますが、それでもこれらの重量合計は10 g程度で収まるでしょう。


しかし、問題なのは、カスタマイズページでも既に公表されているとおり、本体底面のカバー素材が、「WWANを選択した場合はアルミニウムが自動選択されます」となっていること。最軽量構成は、もう一方の選択であるマグネシウム製の底面カバーを付けているはずで、ココの重量差は無視できないでしょう。

とはいえ、あまり深刻に考えているわけでもありません。ThinkPad X13 Gen 6のフットプリント(299.3 mm x 207.0 mm)と同サイズで、厚さ1.0mmのアルミニウム(比重 2.70g/cm3)の重量は約167.3 g。同じ体積のマグネシウム(比重 1.74g/cm3)なら約107.8 gになります。その差は約60 g。どちらも他の金属との合金で使われているはずですし、製法も形状も異なるはずなので厳密ではありませんが、重量差の規模感としてはその程度でしょう。

底面カバーについても、サービス部品一覧のページから画像を見ることができます。リストを見ると、WWAN非搭載用の底面カバーにはマグネシウムとアルミニウムの2種類がある一方で、WWAN搭載用はアルミニウムしか用意されていない…ということのようです。

写真画像を見比べてみると、マグネシウム製カバーは縁までほぼ全体が一体で整形されているように見える一方で、アルミニウム製カバーはパームレストの角の辺りで金属面が切れていて、プラスチックの部品が外付けしてあるように見えます。WWANのアンテナはちょうどこの辺りに内蔵されるのだそうで、この部分を非金属製にしておかないと電波が飛ばせない…ということになりますから、当然の構造ではあります。それにしても、外側から見ると素材の境目が全然わからない塗装技術は流石だなぁ…と思います。

アルミニウム製カバーの方は、ネジ留め箇所辺りにもプラスチックパーツが取り付けられている一方で、マグネシウム製はこの辺りも一体成形です。おそらくマグネシウム製カバーは鋳造で作られている一方で、アルミニウムは板材のプレス成形でしょう。それぞれの素材・製法の特性を生かした上で、必要な形状を低コストで軽く作れる方法を選んだ結果、こうなっているのではないかと思います。

プラスチックは金属よりも厚みが出てしまう一方で、比重はずっと低いですから、重量差がどうなるかは微妙。それでも、アルミニウム製カバーの方が100 g重くなるようなことは無さそうです。通気口の肉抜きなども考慮すると、重量差は50~60 gくらいに収まるのではないかな?と考えています。


ここまでの考察をまとめると、WWAN内蔵のThinkPad X13 Gen 6 AMDの重量は1.0 kg台後半になる可能性が高そうです。コレに乗り換えるとすると、1,049 gだったCF-SV8からは微増ということになりますが、いろいろな付加価値を考えると割に合いそうです。

あとは、タッチパネル画面がどのくらいの重量増になるか?なのですが、コレばかりは何とも言えません。2in1機構を追加するわけでもなく、単に液晶ディスプレイをタッチ対応にするだけなので、数十グラムの増量で収まるのではないかな?という気もするのですが…。

実は、この辺りが気になって、またしてもレノボの直販サイトにチャットで質問してしまいました。対応していただいたZさんによると、WWANの内蔵による重量増は「具体的の数字はございませんが、100gはいかないかと思います」とのこと。私の予想も、それほど外していることはなさそうです。

タッチパネル画面については、発売時期もまだ公表できる段階になく、重量増加も「必ず重くなります」が「現時点は確認できかねます」とのことでした。ただ、発売時期も含めて「確認でき次第、ご連絡させていただきます」との回答をいただいたので、とりあえずは待ってみようかと思います。


なお、今回の予想は、どのくらい重量が増えるか?という見方をすれば、Intel版のThinkPad X13 Gen 6でもほぼ同じになる…と考えて良いのではないかと思います。あえてタイトルには「AMD」を入れなかったのは、その辺りも意識してのことだったりします。より多くの方の参考になれば幸いです…って、そんな細かいことを気にする人がいるのかは疑問ですがw。

まあ、こんなことをいろいろ考えているよりも、実物を手に入れて重量を量ってくれる方が登場してくれれば、いちばん手っ取り早いんですけどね。…それよりも、販売する側がちゃんと情報を開示してくれるのがもっと楽なのですが。



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