私が「SSK World」というWebサイトの公開を始めたのが1997年2月22日。それからちょうど29年が経ちました。人生の半分以上はこんなことをやり続けているわけで、長ければ偉いというわけでもないのですが、我ながらよくもまあ続けてこられたものです。
最初は、HTMLをテキストエディターで直打ちして「ホームページ」を作っていたわけですが、その後コンテンツとデザインを分離してスクリプトでページを吐き出すようになりました。その後、Movable Type、WordPressといったCMS環境へと移行して、現在に至ります。形はずいぶん変わりましたが、ほぼ全ての期間で、アクティブなWebサイトであり続けられたと思っています。
この間、見た目にはこだわり続けてきた自覚があります。とはいえ、以前はFlashアニメーションを多用するなど「カッコいい外見」を志向していたのが、最近は表示の速さや読みやすいフォント選びなど「読者に優しい画面」を重視するようになっています。そもそも、自分の眼が老化してきて、細かい文字やコントラストの低い配色が読みにくくなってきた…という、切実な背景もあるわけですが。
いよいよ30年目に突入するということで、過去を少し振り返ってみたくなりました。まず引っ張り出してみたのが、過去のページロゴやバナーの類。最初の頃は、全部自分で描いてデザインしていたんですよね。3次元CGのツールを使うようになってからは、文字をモデリングして、レイトレーシングで計算して…なんて形で作ったロゴもいくつかあります。

例えば、2002年頃に作ったこの3Dロゴは、解像度はかなり粗い(400 x 300 ピクセル)のですが、こんなシンプルな造形でも画像を出力するのに何時間もかかったものでした。今どきは、このくらいの画像ならライティングを計算しながら一瞬で表示した上に、リアルタイムでぐりぐり動かせてしまったりするわけで、四半世紀の技術の進化を痛感します。
しかし、それ以上の衝撃を受けるのは画像生成AIの威力です。元の画像をGeminiに放り込み、
2002年版ロゴの修正:Geminiに出した指示
- フルHDでの表示に耐えるように解像度を上げる
- Worldの「o」をリアルな地球っぽくする
- URLの記載を「https://www.sskworld.net/」に書き換える
と指示を与えるだけで、

こんな風に修正してキレイに仕上げてくれます。かかった時間は15秒ほど。いやはや、タイヘンな時代になったものです。

ちなみに、今回のアイキャッチ画像も、自宅2階ロフトのデスクで撮った写真を同じようにGeminiに放り込んで、
手描きイラスト風に変換してください。べた塗りの部分に鉛筆のような線のストロークが見える感じにしてください。
「30年目も、全力で遊びます」アイキャッチ画像:Geminiに出した指示
と指示したもの。ごちゃごちゃに置かれたいろいろな小物たちに、劣化して縁が反り返ったマウスパッドまで(笑)丁寧に写し取ったイラストになっています。こんなご時世ですから、本当に色鉛筆で手描きしたなんて思う人はまずいないでしょうけど、そんな温かい雰囲気を大事にしたいことくらいは、伝わってくれるとありがたいです。
SSK Worldのコンテンツには、自作の楽曲もいくつかありますが、最近の生成AIは音楽作品も作ってしまいます。既に「プロンプトで指示して楽曲を出力する」というサービスはいくつかありますが、最近になってGeminiも「音楽を作成」という技能を身につけたようです。
試しに、ジャンルを「90年代ラップ」に指定して、SSK Worldの記事から今年のCESでの業界各社のローカルAIに対する姿勢の違いを取り上げた「ローカルAI、どちらに転ぶか」へのリンクだけを貼り付けて指示してみたら、こんな曲を返してきました。
“Knowledge is the Real NPU” ←Geminiアプリ共有リンク。こちらにはカバー画像と歌詞も表示されます
Geminiがブログ記事の内容をちゃんと「読める」ことは既にわかっていますが、美味しいところを30秒に凝縮し(秒数はGemini側の仕様でしょうけれど)、しっかりと韻を踏み、クールにまとめてきました。AIにこういう仕事をされてしまうと、「とりあえず画や音を埋めたい」というニーズの作品作りなら、もう人は要らない!とされてしまいそうです。
29年間の中では、何度も「もうやめてしまおうか」と思ったことがありました。アクセスカウンターが100万を超えたら終わりにしよう…とはずっと考えていましたし、年間の記事投稿数が100を切りそうになって落ち込んだり、モノ頼りのネタ作りに限界を感じたり…と、パッと思いつくだけでも何度もあります。
裏を返せば、終わりにする機会はいくらでもあったのですが、それでも続いていたわけで、それは惰性だとか意地とかだけでは語れないところなのだと思います。やっぱり、世の中は書き留めておきたくなるような面白いモノやコトに溢れていて、それを誰かに伝えたいという思いがあったからなのでしょう。
最近面白いモノのひとつと言えば、やはり生成AIということになるでしょうか。AIがいろいろなモノを、一般人には真似のできない完成度で作ってしまうようになりましたが、人の役目が無くなってしまったわけではありません。少なくとも今のところはまだ、AI自身が何かを自発的に作りたいと思ってアクションしているわけではありません。私にとっては「道具が変わっただけ」という感覚で、モノ作りのハードルが低くなったことは嬉しいことです。
30周年を迎えるまでの1年間で、この世界にはさらに大きな動きがいろいろとありそうな気がします。楽しみで仕方ありません。置いてきぼりにならないように、食らいついていきたいところですね。
30周年記念プロジェクト…というわけでもないのですが、現在、SSK Worldの全ての記事をAIに学習させて、ThinkPad X13 Gen 6 Intelを使ってローカルで自然文検索ができるようにならないか試しているところです。まだウマく行っていないところがあって、お披露目できる状況ではないのですが、30年間を振り返るのには格好のツールになりそうです。
これがさらに進めば、いずれはSSK World的な発想を会得して、毎週日曜日に自動的に記事を書くぐらいのことはやってのけるかもしれません。私がダウンしても、引退しても、SSK Worldだけは永遠に続いてしまう…そんな日が来てほしいような、来てほしくないような。
…そんな夢も見ながら、30年目を始めようと思います。引き続き、私の全力のお遊びにお付き合いいただければ幸いです。
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